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東方及び南方見聞録 南方編 その11 [東方及び南方見聞録]

千尋岩を出発したのは15:00、日の入りは17:30ごろ

日が沈むまでに人家のある場所までにたどり着くには最短距離を行くしかありません。

つまり、絶壁沿いをひたすら南島方向へと歩くしかない!

崖の縁は侵食でもろくなっています。その崖っぷちを歩くのです。

もちろん道はないし、海からの風が吹くなか余裕であるけるような場所ではありません。

不安な自分をよそに、友人Sは「ヤギ道を歩く!ヤギが歩けるなら人間も行ける!」と一言。

お前は源義経かーっとつっこみたくなりました。

たしかに父島では崖をヤギたちがゆうゆうと歩き回っていて、道らしきものはあります。しかしヤギ道・・・

そうは言っても日の入りの時刻は迫っています。

しかたなく、2本足ですいすいとヤギ道を歩く友人Sの後ろを四つんばいになり歩く自分でありました。

写真じゃわかりにくいですが、こんな崖を下りたり上ったり。正直、メメントモリです。

とは言え、ヤギ道を歩けばなんとかなるものです。

千尋岩が遠くに見える位置まで到達しました。

南島もこんなに近くに!

ヤギ道をはいずりまわること1時間。ようやく整備された遊歩道にたどり着きました。

余裕も出てきたので、ちょっと寄り道して、南島の向かいにあるジョンビーチに行くことにしました。

南島周辺はカルスト地形で海岸は白い石灰岩でできています。

砂も白く、白い海底に海の透明度が際立ちます。

残念ながらこの日は海が荒れていたので、海に入って透明感を体験できませんでした。

ちなみにジョンビーチの名前の由来はこの浜の近くにジョンさんという人が住んでいたからだと言うことです。

そのほかにもコペペビーチとかブタ海岸といった名前の浜があります。

コペペビーチはジョンビーチ同様、コペペという人が住んでいた海岸で、ブタ海岸は近くでブタを飼っていたからついた名前だそうです。

と、ジョンビーチでゆっくりしているうちに

真っ暗になってしまいました。

ライトを持っていなかったためこの暗闇の中を1時間歩きました。

整備された遊歩道とはいえ街灯ひとつない暗闇です。

いくどとなくけつまずきながら、ふと気づきました。

デジカメの液晶画面がライト代わりになる!

デジカメのほのぐらい灯をたよりになんとか集落に到着しました。

このような状況を余裕で切り抜ける友人Sを見て、己の修行不足を感じつつ、その夜は友人Sと無事の生還をかみしめ酒を酌み交わしました。


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